189

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出演者コメント
  • 中山 優馬
    中山 優馬Yuma Nakayama
    坂本大河 (児童福祉司)

    台本を読んだ時はとても残酷な描写もあり驚いたのですが、日本の現実問題として起きているという事に無力さを感じました。
    作品に込められた重大なメッセージをしっかりと伝えなければならない、と背筋が伸びる思いでした。

    僕が演じた坂本大河はごく一般的な感性をもった人物なので、 多くの方が大河の気持ちに共感して頂けると思います。
    台本を読んだときから、大河の感覚を理解出来る部分が多いにありました。
    そういう意味では似てる部分があるのかも知れません。

    夏菜さんは、とても明るくムードメーカーで、
    重大な問題がテーマなので、つらいシーンが続く現場でも、
    皆の支えになってくれました。
    凄く情熱的な部分もあり魅力的な女優さんで、今回ご一緒出来て良かったです。

    児童相談所、虐待、ネグレクトを扱う作品です。
    残酷な描写もあり、目を背けたくなる瞬間もあると思います。
    ですが、みんなでこの問題と向き合い、今より良い世の中にする事が出来るきっかけとなる作品になれば嬉しいです。
    僕も(この映画を通じて)改めてしっかりと向き合いたいと思います。
    189のナンバー是非覚えて下さい。

  • 夏菜
    夏菜Natsuna
    秋庭詩音 (弁護士)

    初めて共演する中山さんのことは、最初とっつきにくい人なのかなと思っていたのですが、実際は誰よりも熱い男。現場ではおんぶにだっこで、彼から率先してお芝居の提案をしてくださり、年下なのを感じさせないお兄ちゃんのような、頼れる座長でした。
    今回演じた秋庭詩音の見て見ぬふりができないところや正義感は、自分にも通じるものがありました。題材が題材なだけに、台本を読んだときから、責任をもってこの役を演じなくてはいけないと思っていたのですが、わたしにできることは(役を通じて)全うすることができたと思います。この物語には終わりがあるのですが、社会的な問題を題材にしているので、問題解決のきっかけに繋がる映画になっていれば嬉しいです。

  • 吉沢 悠
    吉沢 悠Hisashi Yoshizawa
    増田勝一 (星羅の父親)

    役柄とはいえ虐待をする父親を演じさせていただいたので、加門監督とは毎撮影、感情や行動心理など入念に話し合いをしました。
    今もどこかにそのような家族がいるのかもしれないという緊張感を持って撮影に挑んだので、ある一つの家族の形として表現しようと思いました。
    例えば隣に住んでいる人が、友達が、幼い子供が、と思うと本当に胸が苦しいですし、1人でも多くの人に「189」という助けになるかもしれないダイヤルを知って欲しいです。

    共演させて頂いた中山さんはとても真摯に役に向き合う方で、それでいて全体を見渡せる主役でした。

    本作は、自分の中で、準備期間の中でできる最大限の事をして撮影に挑んだ映画です。もしかしたら目を覆いたくなるくらいの表現もしているかもしれません。
    でも「189」が生まれた現実を多くの人達に知ってもらう必要な映画だと思っています。
    まずは本当に「189」って何?って事を知って欲しいと思います!

  • 前川 泰之
    前川 泰之Yasuyuki Maekawa
    安川信弘 (大河の上司)

    児童虐待というテーマを作品にする事で、綺麗事にしたくないという想いが強くありました。苦しんでいる子供達を助けたいんだ!という気持ちを一番大切にしながらも、児童相談所職員だからこその苦悩や弱さもキチンと表現できるように心掛けたつもりです。
    私も父親ですので、虐待のニュースを見る度に心を痛めていましたが、何も自分には出来る事が無かったので、今回のお仕事をいただいた時は有り難い気持ちと、責任感を共に強く感じながら臨みました。作品に入るに当たり色々勉強しましたが、私達が目にする虐待のニュースは、ほんの一部でしかなく、身の回りに少なからずあるのかも知れない、見逃しちゃいけないという気持ちがとても強くなりました。難しい題材の作品でしたが参加出来る機会をいただいてとても感謝しています。

    主演の中山さんは、現場で浮つく事なく、とても真摯に取り組む方だなぁと見ていました。中山さんの持つ誠実さや、内に秘めたる闘志みたいなものが今回の役にとてもマッチしていて、私も役柄としての関係性が築きやすかったです。真っ直ぐな眼差しが印象的でした。

    『虐待』という踏み込みにくい、触れたくないようなテーマではありますが、実状や課題がとても分かりやすく描かれています。とにかく知っていただく事が大切です。難しく考えず、観て沢山の人と沢山話していただけたら嬉しいです。是非ご覧ください。

  • 平泉 成
    平泉 成Sei Hiraizumi
    坂本 清 (大河の祖父)

    実際にあった話だったりするので辛い話なんですけど、こういうものを作品にするということは大切なことだと思いました。「189」という意味を知っている人って100人聞いたら何人いるのか…私もお恥ずかしながら、今回出演するまで知らなかったので、こういった作品を提示することによって「189」の意味が皆さんに浸透していけたら良いなと感じます。
    私にも孫がいますので、こんなに小さな子供達が実際に虐待されているのかと思うと台本読んで胸が痛くなりました。

    撮影現場は、とてもテキパキしていてやりやすい環境でした。
    中山優馬くんとは、今回初めての共演となりまして、とても立派な俳優さんだなと思いました。
    加門監督とは、30年以上前に「その男、凶暴につき」(北野武監督/1989年)という作品でご一緒させて頂いております。当時は助監督だったので、助監督だった頃にお仕事させて頂いた方の監督作品に出演させて頂くのは感慨深いです。

    ぜひこの映画を見て、少しでも多く虐待が無くなって平和な世の中になったら良いなと思います。

  • 灯 敦生
    灯 敦生Atsuki Tomori
    増田典子 (星羅の母親)

    いろんな感情を麻痺させながら、母性愛だけ身体の端っこで何とか繋ぎとめているような典子……この役に挑むワクワクや自信は正直なくて、演じるあいだ、典子を取り巻く状況から抜け出せないことがただ苦しかったです。
    それでも二度目の加門組、加門監督に役者としての転機を頂き、話し合いを重ねながら、典子を生きてゆくことができました。

    一方現場は、凛として真摯な中山座長をはじめとっても和やか。夫・勝一役の悠さんは、お人柄や姿勢など全ての面で、こんなに素敵な先輩いらっしゃるのか、と大尊敬でした。アクション練習から仲良くしてくれた可愛い結乃ちゃん、いえっ結乃さんのお芝居がまた本当に凄まじく、ずっとお二方に救われていました。

    大変な時期の撮影でしたが、心を寄り添わせて下さったスタッフさん、素晴らしいキャストの皆さんと、 小さな命を守ろうとする大きな思いの「189」という作品に参加できて光栄でした。
    いちはやく、届くように願っています。

  • 太田 結乃
    太田 結乃Yuno Ohta
    増田星羅 (増田家・長女)

    撮影中に心がけたところは、虐待を受けているシーンがあるし、お父さんの事を怖いし好きじゃないと思う役だったので、撮影期間中はお父さん役の吉沢さんと楽しい時間を作らないようにしていました。優しい吉沢さんを見ないように、怖いイメージのまま過ごしました。

    最初お話を聞いた時は私に出来るか心配でした。虐待の意味も分からないまま台本を読んでいたので、びっくりしました。とにかく監督さんのお話しをきちんと聞いて頑張ろうと思いました。虐待を受けるためにアクション指導があったり、顔に沢山メイクで傷を作ったり、初めてのことばかりでしたが 色々と勉強になりました。

    中山さんは私と星羅に本当にいつも優しくしてくれました。カッコいいし、学校の先生だったらいいなぁと思っていました。吉沢さんは、撮影中かなり怖かったです。でも辛いシーンの後に「すごく良かったよ!」と言ってくれました。それが嬉しかったです。この映画では、合間の時間でも離れている事が多く、楽しいシーンがなかったので、今度は優しい吉沢さんでまたお仕事したいなぁと思います。 灯さんとは一緒にアクションのお稽古に行ったりしましたが、とても優しくてきれいなお姉さんでした。やっぱり灯さんとも悲しいシーンや辛いシーンが多かったので、また笑うシーンでお仕事したいなぁと思います。

    星羅みたいに辛くて苦しい毎日を過ごしている人がいなくなるように 願いを込めて頑張りました。たくさんの人に観てほしいです。よろしくお願い致します。

  • 滝川 広志
    滝川 広志(コロッケ)Hiroshi Takigawa
    青島 守 (上越妙高児童相談所・所長)

    コロッケが出ないようにと心がけました。
    出演出来ることがうれしいです。加門監督の思いに心が動きました。
    主演の中山さんの演技が素晴らしかったです。きれいな顔して顔が小さいとおもいました。
    現実の話なんです。今すごく大事な話ですので沢山応援してください。

  • 寺西 拓人
    寺西 拓人Takuto Teranishi
    木村来夢 (育児放棄の疑いがある男)

    出演が冒頭でしたので、提示する意味でも、とにかくどうしようもない人を意識しました。監督からの指示もあり、「急にキレ出す若者」感を大事にしました。

    映画への出演が今回初めてだったので、映画というものにたくさん救われて、たくさん笑わせてもらってきた人生なので、最初にお話を聞いた時はとにかく嬉しかったです。全てのことが初めてではありましたが、変に気負わず取り組むことができました。勉強になりました。

    主演の優馬くんとは他の現場でも何度かご一緒させていただいていて、こうして映画でも共演させていただけたのは嬉しい限りです。撮影に入る時も「自分でやりたいようにやったらいいよ」と言って、僕がお芝居しやすい環境にしてくださりました。感謝。

    手放しでハッピーになれるような作品ではないかもしれませんが、ぜひ観て欲しいです。この作品を通して、誰かの意識が少しでも変わることを祈ります。

  • 加門 幾生
    加門 幾生Ikuo Kamon
    監督

    過去に実際に起こった事件がモチーフ。
    「虐待」の余りにも悲惨な現状、児童相談所の係りの現状に何か一石を投じたい思いで作りました。(今回のキャスティングでは)中山君の作品DVDと生芝居観劇し、このピュアな役と意思の強さが表現出来る役者だと思ったから、夏菜さんは、弁護士としての力強さと包み込む感じが有ると思いお願いしました。
    虐待された少女の病室シーンで話を聞く二人の優しさ、声のトーンがこの作品のハーモニーを感じました。この映画で「虐待」が本当に無くなるのかと問われるでしょう。しかし我々は「虐待死」を無くす思いで作りました。一人でも多くの人々が「189」のダイヤルナンバーを覚えて、亡くならなくていい「命」を護りたいと。